昨日、「拡大ゼミ」が実施された。
「拡大ゼミ」とは、私がお世話になっている指導教員が十数年前から企画している外部からの参加者を迎えて実施されるゼミである。
多くの参加者は、歴代のゼミ生であり、私にとっての先輩方である。
歴代のゼミ生に限らず、指導教員と関わりのある教育行政の方や現職の教員、今回は企業からの参加者もみられた。
「拡大ゼミ」では、毎年、現ゼミ生がそれぞれ、自身の研究について発表する。
今年は、私を含め2名の希望者のみ全体発表を行い、それ以外のゼミ生はグループに分かれて、その中で卒業研究について紹介・交流することになった。
「せっかくの機会だから、発表しよう」と手を挙げたが、不安と緊張で押しつぶされそうだった。
初めて私の研究について、多くの人の前で発表すること。
参加者の多くが、卒業研究を経験していること。
参加者の中には、研究者がいらっしゃること。
私の研究の現状が、満足のいくものではないこと。
など、多くの要因により、発表直前は手を挙げ全体発表を希望したことを後悔していた。
しかし、フロアからのあたたかいまなざしや反応のおかげで、なんとか発表を乗り越えることができた。
発表後に行われた質疑応答は、私の研究に対して鋭いご指摘やご意見を頂くことになり、今後の研究に参考になる時間となった。
また、多くの参加者が、私の研究に対するコメントを付箋に書いて届けてくださった。
その多くの付箋で彩られた私の机は壮観であった。
今回の発表で私が挑戦したことは、
①直前に発表したゼミ生の自己紹介と関連付けて自己紹介を急遽取り入れたこと
②2日前の授業での経験を急遽発表資料の中に組み込み、その場でことばにして発表したこと
である。
②については、ファシリテーターを務めていらっしゃった指導教員から「2日前の出来事を急遽取り入れたことにより、フロアと研究が深まるやりとりをすることにつながった」と価値づけていただいた。
不安と緊張ばかりの全体発表であったが、挑戦してよかったと思える貴重な経験となった。
挑戦することの価値を実感する機会となった。
今後も挑戦し続けたいと思う。
来年の「拡大ゼミ」は、おそらく学生としてではなく、教員として、元ゼミ生として参加することになるだろう。
それも楽しみに、今しかできない卒業研究に取り組んでいこう。